2020/05/01

#好きな映画を4枚貼って4人指名していくリレー

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#好きな映画を4枚貼って4人指名していくリレー
バトンを渡される人生と思ってないからアタフタしてました。こういうのやらないので!ってばっちり言う人になんだか憧れつつも、私はあくまでお調子者である。受け取ったらやっちゃう。長部洋平さん@osabaconありがとうございます。光栄!
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と、ツイッターに書きましたが、これを機に今まで見た映画をせっせとFilmarksに集めて眺め(けっこう時間かかった)、せっかくなのでテーマを決めて選びました。

題して〈いま劇場、映画館、大学の教室、人ん家の尊さについて考えざるを得ない個人的思い出映画四選+1〉。
あらすじは調べれば出てくるので、思い出のほうばっかり書きます。不親切!

①『プレイタイム』イメージフォーラムにて。


冒頭、空港みたいな空間を二人組のシスターが歩いているのだが、彼女たちの歩みのテンポに合わせて折り紙みたいな不思議な形をした帽子がひょこひょこ動くのがもう面白い。で、はじまってすぐ、急にストップして場内が明るくなった。数秒ののちアナウンスがあり、手違いで画面の上下左右端が切れてたらしい。字幕が切れかかっていたのだが、そういうものだと勝手に思っていた(そんなわけなかろう)。しばらくのち、あらためて劇場が暗くなり、またはじめから上映されると、当たり前なんだけど、同じようにシスターたちの帽子がリズミカルにひょこひょこ動いている。そのことになんだかとても感動した。百年後にもまったく同じように再生されるかもしれなさに。あと建物がぜんぶ楽しい。レストランのシーンがとにかく長くて最高。レストランも、見ている私も、くたびれる。最高。



ジャック・タチはもともとサークルの同級生に教えてもらったはずで、『ぼくの伯父さん』を上野の水上音楽堂(したまちコメディ映画祭)に見に行ったのも記憶に残っている。野外で鳥が鳴いてたり風が吹いてきたりする中で映画を見るのって、昔はもっとよくあるシチュエーションだったんだろうけど。家にいて気が散っちゃうのとはぜんぜん違うんですよね。

②『アメリカン・スリープオーバー』新文芸坐にて。


小野カズマ氏からシャノアールでオススメされまくったわずか数ヶ月後にちょうどオールナイト上映が! というきわめてちいさな奇跡。『スウィート17モンスター』の次、いよいよ夜が深くなってきたタイミングで、二人の女子が寝袋積んで自転車でお泊まり会に向かうシーンで一緒にその夜に吸い込まれるような気持ちになって、その気持ちのまま前のめりで最後まで見た。この上なく徹夜感ある鑑賞体験だった。終電もなく、ひたすら一緒に映画見るしかない場内の百人と過ごす奇妙な愉快さ。トリの『フランシス・ハ』も素晴らしかった。幕間でスタッフの方が愛情のこもった解説をされてたのも印象に残る。マンブルコアって単語をそこで知ったりした。



さらに昔にさかのぼって、落語研究会の先輩にフェリーニのオールナイトに連れてってもらったのも本当によかった(『魂のジュリエッタ』ほぼ全部寝て、起きたら登場人物が全員こっちを向いていた!)。

③『パターソン』早稲田松竹にて。


『ベイビー・ドライバー』を見に行こうと勇んで向かったらまるっと一週間分勘違いしてて、やってた。ので見れた。(その結果いまだに『ベイビー・ドライバー』を見てないことをこれ書いてて思い出しました。)
「パターソン」という詩集を出しているウイリアム・カルロス・ウイリアムズ(名前だけでワクワクするぜ)の詩を一個(so much depends upon…ではじまるやつ)だけ知っていてそれがとてもよかったのと、アダム・ドライバーが詩を書くバス・ドライバー役(しかもパターソンに住むパターソンという名前の人間)をやってるというので、もともと見たい作品だったんだけど、勘違いしてなかったら見逃してたかもしれない。映画館そこにありて常に映画を上映しててくれてありがとう案件だった。その後数ヶ月の間ずーっとパターソンよかったって言って回ってた。



併映のギミーデンジャーもすごくお茶目で楽しかったなー。イギーポップがとてもまっとうだった。のを覚えている。いつか実在のパターソンのあの滝の前のベンチに座ってみたい!



④『生きる』友達の家のテレビデオで。


旅先で何泊もさせてもらった(お礼に掃除機かけたりナス焼いたりゴミ出したりした)友達の家で見せてもらった。いちいち志村喬の顔や声に衝撃を受けて、その度におしゃべりしながら見た。友達がいない日に勝手にもう一回見た。別の日には同じテレビデオで森崎東『ロケーション』という妙作も見た。若い柄本明さんが出てた。ところでなんで「志村喬」なのに「柄本明さん」なのか? いま生きてて、会う可能性が万が一にもある人にはさん付けしてしまったりする。だったら「アダム・ドライバーさん」なのだけど。

⑤ 『話の話』大学の大教室で。

カフェテリアの上にある大きな教室に一年生がギュウギュウの中(単位が取りやすい授業としてもたいへん人気だった)、ロシア文学の教授が全編見せてくれた。教科書が高かったこと以外、最高だったな…。劇中印象的だった平均律クラヴィーアの1巻8番プレリュードばっかりいろんな演奏者のを聞いた。ちょうど上に出てきたバッハ狂の友達にキース・ジャレットの演奏がわりと近いよ、と教えてもらったりした。高畑勲展で同曲を使った『となりの山田くん』のワンシーンを見つけて、なんていうか、だよね!と思った。DVD買って見て、リマスター版をイメージフォーラムで見て、GYAOで配信されたのを見た。


並べてみると無口な作品が好きなんだなー!
自分自身はおしゃべりなのに。と思いました。なんだか恥ずかしい。以上です。

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